こんにちは、エムザス ITサービス部です。
今回は2024年11月のアップデートで追加された、kintoneのメンテナンスモードについて書いていきたいと思います。
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それでは、本題に入ります!
メンテナンスモードとは
メンテナンスモードとは、アプリを一時的に非公開にすることができる設定のことです。
アプリの設定からメンテナンスモードを有効にすることによって、そのアプリの閲覧やレコードの更新を制限することができます。
実際にメンテナンスモードに設定したアプリを見た時の画面は以下のようになります。
これを利用することで、時間がかかるアプリの設定変更やバージョンアップ、リリース作業をしている最中に、他のユーザーに見せたくないデータを見せてしまったり、データの変更やプロセス管理を進めることで正しいデータにならなくなってしまうことなどを防げます。
設定する箇所はアプリの設定の運用管理にあります。
細かい設定方法については、公式のヘルプページをご覧ください。
使いどころ
このメンテナンスモードをどのようなときに使うと効果的か考えました。
①リリースなどでアプリの変更をするとき
②アプリの不具合などが報告、発見されたとき
1つ目は、ユーザーの操作を制限しないとその間に行われた操作で誤ったデータが作成されたり、データが紛失したりすることを防ぐためです。
kintone以外のサービスでアップデート期間中はアクセスできないといったものがありますが、それに似た使い方です。
2つ目は、逆に問題が起こった時にいち早くユーザーにアプリの使用を中止してもらい、それ以上問題が拡大しないようにするためです。
この他にも有効な使い道があればまた共有していきたいと思います。
従来のリリース方法(メンテナンスモードを使わない場合)と変わったところ
アプリの機能をリリースするときに、メンテナンスモードを使わなかった今までの場合と使った場合でどこが変わるかを見ていきます。
メンテナンスモード無し
①ユーザーにリリース時期を伝えて、その期間アプリの利用を中止してもらう。
②リリース作業をする。
③作業が完了したらユーザーに報告をして、利用を再開してもらう。
メンテナンスモード有り
①ユーザーにリリース時期を伝えて、その期間アプリが使えないことを周知する。
②リリース作業をする。
③作業が完了したらユーザーに報告をして、利用を再開してもらう。
または、アプリが使えるようになった=リリースが完了したとして、ユーザーが確認した段階でそのまま利用を再開する。
簡略化して手順を記載したこともあり、場合によっては上記のような違いにはならないかもしれませんが、メンテナンスモード有りの場合は
・確実にユーザーのアプリの操作を防ぐことができる。
・アプリ画面に入ることで作業中なのかどうかをユーザーが判断できる。
このようなメリットがあると考えられます。
特にメンテナンスモード無しの場合は、リリース作業時間を周知はしたもののうっかり作業中に操作をしてしまうユーザーがいないとも限りません。
注意点
ここまで見てきたメンテナンスモードですが、使う上で少し注意すべきこともあります。
①アプリの管理者だからといってメンテナンス画面が表示されないわけではない。
アプリの管理からメンテナンスモードを有効にしたあとアプリの一覧画面に移動すると、メンテナンス画面が表示されます。このメンテナンス画面では歯車マークが無いためアプリの設定をそこからすることができなくなります。
このような状態になってしまったら、アプリ管理からアプリの設定画面に入ることができるのでそこからアプリの設定変更をしていきます。
②メンテナンスモードにしていない他のアプリに気を付ける
メンテナンスモードにしていないアプリは通常通り操作ができるので、そのアプリからメンテナンスモードにしているアプリに対してデータの連携をしている場合などは注意が必要です。
例えば、稟議アプリのステータスを変更したら契約管理アプリのレコードを更新するというスクリプトを設定しているときに、契約管理アプリをメンテナンスモードにして稟議アプリのステータスを変更すると、契約管理レコードが更新されないままになります。
もしエラーが出力されなければ更新されていないことにも気づけないかもしれません。
いずれにせよ正しいデータにはならなくなってしまうので、メンテナンスモードにするアプリだけでなく他の関係があるアプリもメンテナンスモードにしたり全体的に利用中止を周知したりする方が良さそうです。
まとめ
安全性とわかりやすさを備えたとても便利なメンテナンスモード、現状で注意するべきこともありますが有効的に活用して開発者も利用ユーザーも安全に快適にkintoneを利用していきたいですね。
ありがとうございました。